復興中華作戦(1)


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2度あることは3度ある。3度あれば…

 

2018年9月。台湾にまた出かけることにした。

今回の目的は”復興號”。

自強號、莒光號に続く3番手の列車になる。

この列車、料金体系の同じで座席指定のない区間車に代わられて、走っているのはごく少数。

あったとしても、辺鄙なところを走っていたり、日曜日の増発列車だったりするのだけれど、

たまたま時刻表を眺めていたら、台北からもほど近い七堵から花蓮に向かって走っていく列車を見つけた。

えらく注目されている南廻線の普快と違ってさしたる関心を向けられていないようにも見えるが、ちょうど制作が韓国でいろいろ言われた新しい車輌の導入も決まり、復興號もそうそう長くはないと思われる。

そんな次第で、プランニングに取り掛かった。

 

復興號の出発する七堵に15時に現れる手段を各種検討し始めたわけだが、日本を立ってその日に到達できる航空便がなかなか無いものである。

諸々検討の結果、12時30分に台北松山空港に着く全日空が良いという結論に達す。

この便は夏と冬でかかる時間がかなり違い、結果小松から乗る便との乗り継ぎが出来るのは夏の間であった。そういうわけで、9月の休みに実施することとなった。

なおこの便、航空券が結構なお値段であった。

例えるなら、今までの台湾行き1回分の費用諸々の合計=今回の航空券代、という感じ。


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東京までは、出発前にカウンターで国際線分の搭乗券を貰うこと以外はいつも通りである。

降機後、出発の時もらったチケットで乗る国際線行きのバス乗り場に行くと、「混んでますので外に出てからターミナル連絡のバスに乗った方が早いですよ」とのこと。

 

なんか色々観られるらしいと聞いていたが、残念。

言われたバスに乗ると、フェンスの向かい側に件のバスが走っているのが見えた。やはり満員近く乗っているようだった。

 

羽田から出国するのは2度目。

自動化ゲートから出国したのだが、ここに航空券を置き忘れるというマヌケをやらかす。

荷物検査で見せてからパスポートに挟みっぱなしで、ゲートでパスポートを読ませるときに置いてしまっていたのだが、そんときは要らないんだからカバンかどっかに入れておけばいいわけだ。

窓口へ行って届けられていたので事なきを得る。ついでにパスポートに押印。

 


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今度はNH851便台北松山行き。

全日空の国際線は787しか乗ったことがないな。さっき乗った737に比べると確かに窓が大きい。


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全日空はメシや映画とかが事前にわかるので、機内でこうするああするというのがシミュレーションしやすいし、なんかしら観ようと思うものがあってよい。

気になっていた映画やら食事をして過ごせるのは便利である。



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台北松山空港には台湾来る度に来てはいるものの、飛行機で来るのは初めてである。

規模のおかげか、入国審査も桃園とは比較にならないくらい速く、飛行機を降りて30分ほどで現金の入手やSIMカードの調達といった下ごしらえが全て出来てしまった。

 

移動しようとターミナルビルを出ると...

 


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どっかで見たことある人だ。

ドイツかどっかで見たっていうツイートを少し前に見たが、台湾で見るとはなあ。


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松山車站から乗り、莒光號で七堵へ。

時間が余っていたので別に何に乗っても良かったのだけれど、せっかくだからとこの列車にした。

台湾の客車列車に乗るのは初めてだが、日本のそれみたいに発車するときにガッツーン! というような大きな音と衝撃はない。緩衝がいいのか、運転手の腕がいいのか。

 

七堵着。

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待機線の方には別の復興號がいた。

專車との表示だったので貸切だろう。

乗降扉を開けて、車内の給水機の中を捨てているのが見えた。

 

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ローカル線向けのディーゼル、DR1000型もはじめて見た。

側面の行き先表示が適当です感ありありで3両皆バラバラであった。

 

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さて目的の復興號である。

12両もつないでいる。

ドアは手動だが、ロックする機能は無いようで、試しにホームの反対側の取っ手を操作するとドアが開きそうになる。

 

 

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せっかくだからと指定席を取ったけれども、1両に数人程度しか乗っていない過疎列車である。

 

最初の停車駅は瑞芳。観光名所の最寄り駅であり、隣にいた平渓線は満員であった。

西部幹線と違って山と川の間を線路が通っている。

時刻表を見ていたら列車がそれほど多くないが、それはそうだ。

 

通過駅の駅名になぜか覚えがある。暖暖、四脚亭、侯硐、牡丹など。

硬券を売っている駅として紹介されていたかなあ。


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いつしか山地を抜け、海沿いを走る。

DR3100という台北近辺では走っていないはずの車輌を追い抜いた。

それからしばらくして、乗っていた復興號が右側の線路を走り出した。

台湾の鐵道は原則左側通行だが、信号機は反対側を走れるようになっているそうだが、実際経験したのは初めてだ。

そののち、さっき追い抜いたはずのDR3100がこちらを抜き返していった。

 

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頭城という駅で普悠瑪號に抜かれる。

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反対側の引き込み線にはディーゼル機関車みたいな色した客車がいた。

書いてあることを見るに工事用の車輌か。

 

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蘇澳新で下車。

ホームにはこれまでで見たことがないくらいの客が待っていた。

ここから花蓮までは道路事情がよろしくないためだろうか。

 

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帰り道は太魯閣號である。

同じ道でも準急で行くのと特急で行くのでは違うもので、さっき見た風景を倍速で巻き戻しているようであった。

そろそろお腹もすく頃になりつつあったが、あいにく蘇澳新駅に売店らしきものは見当たらなかった。

列車が入ってきたとき、ある車輌のデッキに車内販売員がいるのを見逃さなかった。

しばらくしてカートを推してやってきたので、「ビェンタン(便當?)」と声をかける。

すると2つを見せて「どっちにする?」という感じ。

高い方(80元だったか)にした。プラ容器はボロくなっているが弁当は暖かい。

 

 

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松山で下車。

しばらくホームで待っていると、莒光號の後ろにつないだ荷物車で積荷の積み下ろしが始まった。

日本では新聞を積んであったりする程度だが、台湾では結構いろいろ積んでいるようである。

ただ混み合う時間に人間の乗り降りが済んでいるのに荷物に時間がかかっているのは困った話かもしれない。

 

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次にやってきたのはEMU300型。

前回来たときは乗れなかったそれである。今回はちゃんと走っているようだ。


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宿に荷物を置き、公共レンタサイクルにて向かうは東方模型。

以前南京三民から歩いたら15分位のところを10分位で到着。はやい。


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今回はさっき乗った復興號を買い求めた。

 

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ところで、最近出たらしい捷運のディスプレイモデルはあるのかな? と一度店を出てから考え、もう一度店に入っておっちゃんにメーカーのHPを見せると、下のダンボールから出てきたではないか。


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ついでに 莒光號の書籍と合わせて買い求めた。


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晩飯として101迄出かけ、小籠包に台湾ビールにて乾杯。